投稿手記 平林 茂

平林 茂

『メイクリニックの松永先生とビタミンC』

平林 茂

患者の集い・モミの木・事務局長 サイエンスライター


免疫細胞療法と合わせて、相乗的に効果をあげることが出来る治療がないだろうかと常日頃から考えています。つい最近のことですが、たまたま、私の本「進行がんを眠らせる」の読者で、瀬田クリニック大阪で治療を受け始めたすい臓がんの患者さんから御相談をうけました。合わせて行える治療がないかということでした。本の中でも紹介している血管内治療にも御興味があったようで、症状を聞いて、横浜のメイクリニック院長の松永先生にご連絡をとりました。メイクリニックは、がんの血管内治療を専門に行うクリニックです。

腫瘍部の局所まで、カテーテルを持っていき、がんの局所のみを集中して治療するのですが、日本でも数えるぐらいしかこの治療を行える先生はいないので、何処でも誰でも受けられるとは限りません。残念ながら、やはり、保険適応外の治療です。

松永先生のところでは、現在ビタミンCの大量投与を患者さんに行っていて、患者さんによっては、かなり有効な結果を生んでいるとのことでした。
特に、腫瘍部の局所を塞栓してその部分に、高濃度のビタミンCの投与も行っているとのことです。この結果、かなり進行していたすい臓がんの患者さんが、現在、1年半近くがんの長期不変の状態を維持している例もあるとのことです。早速、患者さんにご連絡をとり、ご紹介いたしました。
ビタミンCの投与は、かなり古くからある代替療法ですが、効果に対する理由があまりよく知られていません。松永先生自身も今ひとつ科学的理由が分からないとおっしゃっていました。

前々回の患者会でも、ビタミンCの大量投与を受けている患者さんが、長期にわたり、がんの進行が抑えられかなり縮小しているとのお話も聞いていたので、このところ興味を持っているところです。理由がわからないというのは、サイエンスライターとしては、納得がいかないので、先端医科学研究所の野口博士に理由を尋ねましたところ、「ビタミンCの抗酸化作用が、がんの免疫抑制をはずすので、免疫が作用しやすくなる」とのことでした。
つい最近の日経サイエンスの記事でも、IPS細胞の作成時にビタミンCを効果的に使用することにより、IPS細胞の作成率が大幅に向上するとの研究が発表されています。

がん治療に直接関係あるかはわかりませんが、ビタミンCにはまだわからない効果があるのかもしれません。

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