連載『がんを生き抜く』その35

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その後、一時的に痛みもとれたらしく、友人とニューヨーク旅行に出かけることができた。早くみつかって入院し、下肢の麻痺を起こさずに闘病生活に入ったほうがよかったのか、どちらにせよ進行したがんを抱えていたのであれば、何も知らずに海外旅行を楽しんだのだからそれはそれでいいのではないかと、どちらがいいのか判断に迷ってしまう。

彼女は、私によくいう。「『あのときこうしていれば、ああしていれば…』というのは、がん患者さんには禁句だよ」。

5月に入り、下肢の痛みが増し、杖を突きながら過ごすことが多くなった。そして突然、自宅で転び、それがきっかけで下半身の麻痺がはじまった。

下半身の麻痺が先で転んだのかもしれないが、とにかくおおよその状況はそのようなものだった。少し休めば治ると信じていたが、一向によくならない。自宅内で這うこともできない状況だったそうである。その状態で数日を過ごした。

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