連載『がんを生き抜く』その22

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ただ、イレッサはどれだけ少ない量で効果があらわれるか、という基準によって認可され、それにしたがって使用される薬であるのに対し、タルセバのほうは一般的な抗がん剤の基本的な使用法と同じ考え方、つまり、最大耐用量に基づいて投与される点が大きく異なる。

イレッサは、間質性肺炎(肺炎が肺の細胞壁や支持組織の部分に起こるもの)で亡くなった方々からの訴訟で、一時マスコミ等でも大きく取り上げられた薬であるから、一般の人の記憶にもあるだろう。タバコを吸う喫煙者にこの薬を使うと、この間質性肺炎になる可能性が高くなるのだ。

実はEGFRは、がん細胞のみならず正常細胞にもある。特に、正常な肺細胞がタバコにより傷ついたとき、その表面にこの受容体が発現しているらしい。さらにいえば、抗がん剤治療のあとでこの薬を使用した場合、傷ついた正常細胞にも当然、このEGFRが多く発現すると想像できるので、投薬時の間質性肺炎の危険性も増すことになるかもしれない。

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