連載 『進行がんを眠らせる』 その257

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近年は、検査技術の進歩にともない、たんぱく質や遺伝子を扱う分子生物学などの分野が急速に発展しています。病気の原因をミクロの視点まで掘り下げられるようになり、医学も1%の理由を追求できるところまできているのです。

そのミクロの視点で明らかにされつつあることをどう判断するのでしょうか。あくまでもマクロの視点に拘泥しつづけるのでしょうか。医療関係者や行政、もちろん患者の側も、科学的証明ということの本質について、一度立ち止まって考えてみる必要があるのではないかと思います。

再発防止に効果的な免疫細胞療法

科学的証明について私見を述べたものの、がんの治療効果を検証するには、統計的なエビデンスに依拠しなければならないのが現状で、免疫細胞療法の効果を語るときも例外ではありません。

上に掲載したグラフ(統計資料)を見てください。手術後に免疫細胞療法(活性化リンパ球療法)を受けた患者さんたちの予後(病後の経過)を示したものです。がんは再発がもっとも怖い病気ですから、手術などで腫瘍を取り除いたあとは、再発防止が最重要課題になります。その観点で見ると、グラフの数値は見事というほかないのではないでしょうか。免疫細胞療法が、予防医療という意味において非常に価値のある療法であることがわかると思います。

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