連載 『進行がんを眠らせる』 その241

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他人の細胞に変化したがん細胞は、当然ながら、自己の免疫系から激しい免疫拒絶反応を受けることになります。がん細胞を攻撃するというより、自分の体にない異物を排除するという形で、強力な免疫拒絶反応が起こるわけです。

赤の他人の臓器を移植すれば、短時間で免疫系の総攻撃を受けて死滅させられますが、これと同じ免疫拒絶反応をがん細胞に起こさせようというのが、新しい療法の眼目です。もしこれがうまくいけば、がん治療の常識は180度ひっくりかえることになるでしょう。

昨年(2005年)の4月上旬、江川先生、野口さん、桒田さんを先端医科学研究所に訪ねました。魔法の研究成果を確認するためです。その際、桒田さんから、「癌細胞特異的アロMHC発現組み換えアデノウイルスの全身投与による治療効果の検討」という題目のレクチャーを受けました。素人にはチンプンカンプンですが、ともかく、これを噛み砕いて説明してみることにします。最初に題目中に見られる難解な用語の確認から始めましょう。

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