連載 『進行がんを眠らせる』 その203

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ハイパーサーミア(Hyperthermia)とよばれるがんの温熱療法は、近年、その応用範囲の広さと副作用の少ない“体にやさしい治療”として注目されるようになっています。

「がん細胞は熱に弱い」というわかりやすい理屈と、保険が適用され、経済的負担が比較的軽いことなどが患者さんに安心感をもたらす要因でしょう。

がん細胞が正常細胞より熱に弱いという性質は昔から知られていましたが、体内の深部にあるがん細胞を加熱する効果的な方法を長く見いだせないでいました。しかし、技術の進歩はあらゆることを可能にするもので、今日では、高周波の電磁波を使用し、深部のがん細胞を選択的に加熱する装置が開発されています。

その装置は、高周波温熱治療装置(サーモトロンRF8)とよばれ、再発・転移したがんの局所的治療を可能にしました。プラスとマイナスの電極のあいだに患者さんの体を挟み、高周波の電磁波を流して患部を加熱するしくみですが、固形がん組織であれば、どの部位でも加熱することが可能です(ただし、脳細胞や目の視神経細胞は熱に弱いため、この部位は避けなければなりません)。

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